なんでも,2020年の東京オリンピックが猛暑の時期に開催されるので,政府は,サマータイムを実施することを検討しているんだって!
それも,2時間も!!
なんでか?
サマータイムを採用すると,9時開始予定の競技は7時開始になるので,暑さを避けられるからだとか。
しかし,恐ろしくアホな計画だ。
まず,今の日本のコンピュータ・システムは,ほとんどが,サマータイムなんて予定していないので,今から2年以内に,ソフトを対応させなければならない。
対応させないと,サマータイムの始まりと終わりとで時間が前後に跳んだ際に,エラーになり,ソフトやシステム全体が止まる可能性が高い。
また,サマータイムの途中でも,外国との通信が,時刻の同期が取れなくてダウンすることになりそうだ。
万が一,金融や取引システムにバグが残っていると,銀行システムが全てダウンする危険性もあるから,完璧に対応させないといけない。
そんなことになったら,社会や経済には壊滅的な影響が発生する虞がある。
これから2年間で,完璧な対応ができるのだろうか?
IT屋からは,ムリだという意見が強いようだが,当たり前だ。
それだけではなく,一晩で2時間もずらすと,生活の上でなかなか大変だと思う。
そもそも,サマータイムなんて採用しなくたって,開始時刻を変更すれば良いだけだろう。
それ以前に,開催時期を変更すれば良いだけ。
開催時期は,アメリカでの放映の関係(放送枠の最大の買主であるアメリカのメディアは,アメリカでのスポーツの端境期に開催することを,強く希望している。)から,開催時期を変更することはできないという意見もあるようだが,そうだとすると,サマータイムを採用したとしても,アメリカで人気がある競技はアメリカでの放映に適した時刻に行うことを強く希望されることになるから,例えば,本来は日本時間で9時から開始する予定だった競技は,2時間サマータイムを採用後の11時から開始されることになって,暑さは同じことになるだろう。
日本の政治家(少なくとも,サマータイムを採用しようとしている政府系の政治家)や官僚には,こんなことは理解できないんだろうな。